ひろ★読書レビュアー

ビジネス本中心に読んだ本のアウトプットをして行きます

読書レビュー「答えを教えないインバスケット教育法」

「答えを教えない」インバスケット教育法

 

著者:鳥原隆志さん(株式会社インバスケット研究所 代表取締役

おすすめする方 企業の教育担当の方

読んだ効果 研修では教えにくい現場問題解決力と優先順位の付け方を学べる 

Amazon評価 ★四つ半

私の評価   ★四つ

 

 


ダイエーで教育に携わっていた鳥原さんの著書です

同じテーマで複数出版されてますので、以前読んだ事がありインバスケットについては記憶してました。

 

先日、本屋に立ち寄った際、改めて読んでみると今の若い人たちの悩みがここに凝縮されてるんじゃないか?とハッとしました

インバスケットとは「問題解決の手法」の事です。検定試験もある資格で合格率は極めて低い難関テストになります

 

■インバスケットとは

 

インバスケットとは「模擬体験ツール」の事で直訳すると「未処理箱」という意味になります

元々はアメリカ空軍の士官学校で学生が身につけた知識を本当に戦場で活用できるか?を試験する為に始めたのが最初と言われています。

 

試験のやり方は架空の設定を作り、その人物になりきって未処理箱に入れられた様々な課題を制限時間の中で回答していくというものです

 

※インバスケットの具体的な説明について下記リンクもお読みください

・インバスケットとは? bizuhint.jpより

bizhint.jp

 

 インバスケット試験については下記サイトで練習問題も入手できます

怪しいサイトではないですがメルマガが送られてくるのでそこだけご注意を

 

www.evandelay.com

 

■この本で語っている事

インバスケットそのものだけでは無く、企業がインバスケット研修を導入するに当たっての考え方を中心に紹介しています

 

大手ケーキ製造販売の会社を題材に、「報連相」を若手社員に教える為にインバスケット思考をどう活用していくのか?を会社の教育組織の女性部長が奮闘していくお話をフィクションと解説を折り混ぜて説明しています。

 

ストーリー編と解説編が交互に来るので、ストーリーを素直に楽しみたい方には、読みにくいかもしれませんが、解説されてる事は理解しやすい構成になってます

 

■インバスケット教育の特徴

インバスケットは、テストとテスト結果に対するグループワークをする事により分かっているつもりでも、実は本当の意味で理解できていなかった、実践できていなかったいう事に気づいてもらう事を目的としています。

 

答えに明確な正解がないのも大きな特徴で、グループワークから出てきた自分とは違う問題解決手法を知る事によって、自ら気づき、対策を自ら考え、スモールスタートでも良いので現場で取り組んでもらうのが、狙う効果となっています

 

・・・て段々と、インバスケット研究所の手先みたいな紹介になって来ましたが、
再度ポイント整理すると「答えを教えない」「自分で考えさせる」の二つになります

 

企業で教育を専門としている方には参考材料としてお勧めします。

私も企業の教育担当ですが、読んでこんなやり方があるんだーと結構驚きましたので

 

教育ってやもすると、インプットばかりを大量に行い、アウトプットできているかの検証てあまりされてません。インバスケットはそれを測る一助となるでしょう 

 

■最後に

前述した通り、この本はインバスケット教育の仕方を中心に説明している本です。よって個人で学ぶための教材としては少し不向きな気がします。

私が入門編としてお勧めするのはこちらの本です。中古で良ければかなり安くなってますので

まずはここから始めた方がいいかもしれません

 

このインバスケット思考は、今のステージから上のステージに行こうとしている人向け

教材です。

 

本来はステップアップ前に学んでおくと良いと思いますが、導入している企業も多くはないと思います。

 

個人でも独学が可能ですので、まずはテストを解いた後に友人や同僚に

意見(フィードバック)をもらいながら自分以外の考え方を柔軟に取り入れていく・・

 

そんな感じで初めて見てもいいのではないでしょうか?

 

以上、読書レビューでした。それではまた